元気がない時はノリのいい曲でスカッとしたい時があります。
でも、何か聴きたいんだけど大きい音は聴けないや…って時もあって、そんな気分の時に聴きたくなるアーティストが何人かいます。
その人たちの音楽は聴いてても全く苦にならなくて、ヘッドフォンで聴いてると音や声が身体に染み渡るような感覚になったりします。
そういうアーティストの声は高音だけじゃなく低音も美しい人たちばかりで、リラックスできる声で大好きです。
そんなオススメの女性アーティストを、今回は邦楽の中から5人ピックアップして主観オンリーでご紹介します。
目次
阿部芙蓉美 (ハスキーだけど温かく美しい声)
シンプル・イズ・ベスト。
「よけいなものは、いらない。」
そんなパスコみたいなこと言いたくなっちゃうのが、大好きな曲『highway,highway』です。
イントロのギターのストローク…
ギターの音ひとつで泣いちゃってもいいですか?って気分。
それで「ハ~イ・・ウェ~イ」って囁いて歌い出すもんだから、すっかり声に包まれちゃう。
もうどうにでもしてくれ、っていうぐらいお手上げ。
また、この曲の歌詞の愉快なこと。
要するに「あなたを車の助手席に乗せて、走ってどこまでも行きたい」気持ちを歌うんです。
そして、音が静かになって、出る決め台詞が…
俺は、車持ってないけど
って…
ハイセンスすぎるだろ。
こんな歌詞聴いたことない。
その後はもう、車ないから、したいけど出来ないことや、ハイウェイに対して自分の想いとかを切々と歌うわけです。
あと、歌詞も良いけど曲も良くて、歌詞を音で表現するってこういうことねって納得。
本当に最小限の楽器だけ鳴ってるから、ドラムの音とかバシバシ効果的に入ってくる。
リズムでハイウェイを疾走してる感とか、現実から逃げたい感を思い浮かばせる。
前にテレビで仲間由紀恵さんが『青春と路地』を好きな曲としてあげてました。
この曲も大好きで、1番でノスタルジックな気持ちにさせられてからの2番で泣きました。
切なさにどっぷり浸かってみたり、突き放したりして感情を揺さぶったりしてくるのがずるいっていつも思ってますw
Aimer (声帯を傷めたことから生まれた特別な声)
初めて聴いた時は単純に優しい声というのも違うし、囁いているようでいて強さも感じるような声に驚きました。
野田洋二郎氏は「裸の時の毛布のような心地よさ」と表現しているそうで、なんて上手いこと言うんだろうって、唸りました。詩人はさすが違いますね。
とにかく心地よくて、どんな気分の時でも聴けるのがありがたい存在です。
有名な話みたいですが、Aimerさんはデビュー前に歌唱が原因で声帯を痛めてしまって、喉を守るための歌唱法を確立して今の声になったそうで。
現在も声帯の傷は完全には治っていないらしいですが、治っちゃうと声質が変わってしまうとか。
これからも聴いていたいけど、声帯は酷使してないかな?大丈夫なのかな?と心配になっちゃいます。
聴いてたいけど、大事にもしてほしい…とっても歯痒い気持ちです。
それにしてもこれだけ様々な人に楽曲提供を受けて歌っていて、ジャンル・曲調がバラバラなのに、どれも声の魅力が底なしに感じられるのがすごい。
Aimerさんの表現力もすごいし、楽曲提供する人も、声を生かした曲を!って、楽しんで作っている感じが伝わってくるのが幸せ。
最近ではCoccoに楽曲提供を受けていたり、Rainingもカバーしていたり、90年代にCoccoさんに衝撃を受けた世代の私には、本当に嬉しいタッグでした。
喉を傷める前は「宇多田ヒカルや椎名林檎などの声色を真似して歌っていた」というのを見たんですが、本当なのかな。
これまた世代ド真ん中の大好きな人達なので、楽曲提供を受けたら絶対に聴きます。
でもヒカルちゃんや林檎さんの曲を歌うAimerが想像できない…だからこそ聴いてみたい。
これからどんな人の曲を歌っていくのか?楽しみです♪
坂本美雨 (伸びやかな高音に心地よい涼しさを感じる声)
初めて歌声を聴いたのは、1997年の『The Other Side of Love』でした。
お父様の作曲で『坂本龍一 featuring Sister M』名義でリリースされた曲です。
最初は娘さんだとも公表されてなかったんですが、とてつもなく澄んだ声で耳に残るなぁと思ってました。
ピアノの音もメロディも声も、あまりに綺麗でウットリしちゃって、子供ながらすぐCD買いに走ったわ。
この曲は、当時けっこう話題になっていたドラマ『ストーカー 逃げ切れぬ愛』っていう、かなり怖いタイトルのドラマの主題歌だった。
このドラマでストーカーという言葉を覚えたぐらい、渡部篤郎のストーカーっぷりがインパクト大で、背筋がゾゾゾっとくるほど恐ろしかった!
そんなドラマのオープニングで、美しい高岡早紀が海辺でまどろむバックで、静かなピアノの音と坂本美雨のとてつもなく澄んだ声が流れてくるんです。
ある意味恐ろしい光景ですね…どっかから篤郎、見てるんじゃないかって(それぐらいの熱演だった)
そういえば、今のドラマってオープニングにたっぷり時間使うことって、あんまりないのかな?
今期は国内ドラマって『相棒』と『バイプレイヤーズ』しか観てなかったもので、わからず…
昔好きだったドラマはオープニングで曲が流れてきて、今週もドラマが始まるぞ~っていうワクワク感も好きだったな。
(話が脱線してしまった…)
坂本美雨さんは自曲も素敵ですが、初めて聴くよっていう方にはカバー曲もオススメしたい!
きっとどこかで耳にしたことがあると思う、スコットランド民謡をカバーしています。
ハーモニーの美しさを味わえる曲です。
あとホンダのCMで流れていたので知っている方も多いかと思いますが、1984年の映画「ネバーエンディングストーリー」の主題歌『Never Ending Story』もカバーしていて、そちらも伸びやかな高音が本当に美しいです。
オリジナルアルバムだと、エレクトロポップな作品もあったりします。
ご両親が偉大にも関わらず、独自の世界を確立しているのがすごいです。
Salyu (スケールの大きさから無敵感を感じる声)
映画『リリイ・シュシュのすべて』で歌声を初めて聴いて、なんとスケールのでかい声なんだろう!っていう驚きがありました。
アーティストの存在そのものが大事な映画だったので、カリスマ性の塊みたいな存在感を声から感じるような、よほどの人でないと映画の意味が変わってしまうぐらい大事な役でした。
もちろん得体の知れない神秘的なTHEカリスマアーティストとしての説得力を感じました。
その後、VALON-1でSalyuとしてデビュー。
この曲は『VALON』として、RIP SLYMEのIlmariとのコラボでもリリースされています。
僕らの音楽という番組でコラボしてたのが、とても良かったのを覚えています。
他の曲だと、Dialogueという曲も好きで、Cメロ部分の高音にぶったまげて当時この曲を何度も繰り返し聴いていました。
思い出してみると、YEN TOWN BANDやMy Little Loverでもヘビロテ曲があったので、小林武史さんの曲が好きなんだなって気づきました(今更!)
好きな曲と声が合わさった時の感動を思い出すと、出会ってくれてありがとう!という気持ちになりますw
『彗星』という曲もポップな曲が好きな人にはオススメしたいし、『プラットホーム』は転調する部分が特徴的で、ふわっとした異空間を感じるので不思議な曲が好きな人にはオススメしたい曲です。
湯川潮音 (浮遊感があり空間が広く感じる声)
癒されて安らぐヒーリングミュージック声(良い意味ですw)だわ~。
Salyuさんもですが、湯川潮音さんも幼少期に合唱をやっていたようです。
言葉の発し方が美しく、全ての音が身体に響いて聴こえてくるのも納得です。
空間を感じる声で、多分狭い所で聴いてもその場所が広く感じるんだろうなっていう伸びやかさ。
きっとライブすごいんだろうなぁ。生で聴いてみたい…声に包まれたい!そんな気持ちになります。
前記で紹介したアルバムは、好きな曲が多くて特にたくさん聴きました。
その中の『蝋燭を灯して』はセカンドシングルとしてもリリースされています。
この曲はジェームス・イハ(James Iha)の作曲・プロデュース曲で、メロディもサウンドも一番好きかもしれません。
ポップさもありつつ、切なさを感じる曲です。
ジェームス・イハはThe Smashing Pumpkins(スマパンと呼ぶ人もいた)というバンドでギターをやっていたこともある人で、バンドは90年代に名曲やヒット曲がたくさんあったので知っている人も多いかもしれません。
ソロアルバムも出しているイハさん(名前が言いたくなる響き)
そちらを聴くと、バンドとは全然違うアコースティックな曲調でメロディも美しく、湯川潮音をプロデュースするのも納得です。
余談ですがCharaに提供した『スカート』も最高に素敵です。
脱線しちゃいましたが…
湯川潮音さんのアルバム『湯川潮音』は、ハナレグミやくるりの岸田繁氏の提供曲もあるんです。もちろん名曲です。
そんな良い曲に決まってる!という素敵な人と曲ばかりのアルバムなので、超オススメ作品です。